2018FIFA ワールドカップ 日本対ポーランド戦 『パス回し』について思うこと
2018FIFA ワールドカップ ロシア大会 グループH 第3戦が行われ、日本はポーランドと戦い、0-1で敗れました。しかし、セネガルとのイエローカードの差で、辛くも、決勝トーナメント出場できることになりました。
日本チームが、後半37分頃より、後ろでパスを回し続けたことに批判が出ているようです。それについて、ちょっと考えてみました。
私は、日本は強くないと思っています。結果的には、グループHを2位で突破しましたが、初戦のコロンビア戦で、開始3分で相手選手が退場するという幸運は大きかったと思います。世界と互して、戦える場面も見られますが、選手の一人一人の力など、まだまだ足りない部分は多いと思います。
日本は強くなく、ワールドカップでは、常にチャレンジャーの立場だと思います。
そのため、日本は戦術の幅を狭めることなく、どんな戦術も検討すべきだと思います。
ポーランド戦は、引き分け以上でグループリーグ突破でした。
西野監督は、先発6人を替え、臨みました。過密スケジュールなので、主力を休ませること、あまり出ていない選手のコンディションを整えることやワールドカップという未知のかなりプレッシャーのかかる状況をいろいろな選手に経験させ、トーナメントに備えるためなのかもしれません。リーグ突破にはやや有利な状況とはいえ、勝負事、場合によっては、敗退も考えられますので、うまくいっている選手を大幅に変えるのは大胆な策だなあと思いました。
試合は、暑さも影響したのかもしれませんが、1、2戦目に比べ、あまり良い出来とは思えませんでした。
日本は0-1で迎えた終盤、コロンビアがセネガルに勝っており、両方の試合がこのままのスコアであれば、リーグ突破できる状況でした。
自力で突破するには、1点取らないといけないませんが、ポーランドにカウンターで追加点を取られるリスクがあります。そして、コロンビア対セネガルのスコアも日本の不利に動く危険性があります。
西野朗監督は、大きな決断を迫られたと思います。
まず、コロンビア対セネガル。残り時間を考えますとセネガルが追いつくことは確率的に難しいと判断されたのでしょう。
そして、その状況で日本が勝つために、どうすれば良いかを考えたときに、無理をせず、後ろでのボール回して、時間を稼ぐことにしたのだと思います。
ポーランドは勝っていますので、同点にされるかもしれないリスクを負って、追加点を取りに行くより、日本が攻めてこない状況に乗っかる方が、良いと判断したのではないかと思われます。日本とポーランドの思惑も一致していたと思います。
勝っているチームが、時間稼ぎをすることは、時に見られますが、負けている状況での時間稼ぎは珍しいことかもしれません。
しかし、決勝トーナメント出場を考えると、また、日本の戦力を考えると、批判はあるとは思いますが、良い戦術だったと思います。
あのブーイングの中、落ち着いて、10分間ボールを回し続けたのも、良い経験になったのではないかと思います。あまり強くないチームが上に行くためには、必要な選択肢であったと思います。決勝トーナメント出場は、必ず、将来の日本の財産になると思いますし。
私としては、時間稼ぎより、ポーランドに対して、先発を6人も替えた方が、西野監督の大胆さを表しているんじゃないかと思いました。
次戦ベルギー戦は、7月3日(火)午前3時からです。日本で応援する私たちも寝不足とのタフな戦いになりますねえ。